【書評】尾崎裕哉『二世』感想!父・尾崎豊と母、そして音楽への想いを語る

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Mステのウルトラフェスで初めて歌声を聴いて感動しました。尾崎豊さんの息子、尾崎裕哉さん。想像のはるか上をいくくらい歌が上手くてもっと彼のことを知りたいと思い、彼の本『二世』を読んでみました。本もすごく良かった!

 

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この本は彼の等身大の気持ちが書かれていると思います。大げさでもなければ、取り繕っているわけでもない。裕哉さんの人となりまでもが伝わってくるようでした。そしてそういう本だからこそ、読んでいて勇気をもらえるようなものでした。

 

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出典:尾崎裕哉 『二世』 | 新潮社

 

尾崎豊に声が似ていること

2016年9月19日の、ミュージックステーションウルトラフェス。以前にTBSの番組「音楽の日」に出演したときも反響を呼んだので歌が上手い、尾崎豊に声がそっくりということは聞いていましたが、こんなにも感動するほどの歌唱力とは思ってもいませんでした。鳥肌モノでした。

そのとき思いました。単に父と声が似ているというだけの歌声ではない。これだけ響く声を出せるようになるためには何かしら取り組んでいるはずだと。本を読んでいたら、そのことについて触れていて、やはり努力した人なのだろうなと感じました。

最近、友人が僕の歌った「I LOVE YOU」の動画をみて、「声は遺伝子だから似るかもしれないけど、息遣いまで似せることは難しい。だから凄い努力をしたのだろうなと思った」と言ってくれた。なんだか救われた気になった。

僕は中学生の時に、本物の尾崎豊に限りなく近づくためにスキルを磨いたからだ。息遣い、声の張り方、ミドルボイスの出し方、しゃがれた声の出し方、息の逃がし方、ピッチの取り方、ビブラートの掛け方…僕の喉そのものは先天的なものだけど、その使い方をはじめ、技術的な部分は全て後天的に耳で学んだ。

 

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たぶん尾崎裕哉さんは、日本一尾崎豊さんを真似る研究をして練習した人でしょう。

 

2歳のときに父親が亡くなったので尾崎裕哉さん自身は尾崎豊さんの記憶がないと言います。ですが彼は小さい頃から尾崎豊のことが大好きで憧れの存在で、読んでいて私にはなぜそこまで憧れの存在なのかは明確には掴めませんでした。でも記憶がないとはいえ、「父親だから」というのが1番大きな理由なのかなと感じました。

 

歌手が歌が上手くなるためにやったこととして、「憧れのアーティストの歌を完璧に歌えるようになるまで練習した」というのを聞きます。尾崎裕哉さんにとってそういう存在が尾崎豊さんだったのでしょう。そう考えると彼が尾崎豊のコピーをしているというのは、多くの音楽を志している人と同じように特別なことではないような気がしました。とはいえ、単に音楽の部分を真似ているだけではなく、特別な感情もあるのですが。

自分の中の父親を感じられるからこそ、歌うことが好きになった。

 

お母様がうらやましいなー

尊敬する父のことも多く書いている一方、印象的だったのが、母親への感謝の気持ちもすごく伝わってきました。私はまだ絶賛1人暮らし満喫中ですが、親の立場だったら、こんな息子が欲しかった…と思ったことでしょう(笑)母親想いで仲が良くて。

 

父親と母親の関係、一般的な感覚からしたら理解しがたいところもありましたが、愛し合って結婚して、天使のようにかわいい息子が生まれて、本当にいい夫婦だったんだろうなと感じました。そして今でもお母様は尾崎豊さんのことを大事に思っているのでしょう。そして一人息子の裕哉さんのことも大切に思っていて、裕哉さんを育てるのに労力を惜しまなかったのだろうなというのが伺えました。

 

そんな母親に育てられたからこそ、尾崎裕哉さんは父親のことを心から尊敬できているのではないかなと思いました。父親がいないのになぜか、この3人はよその家庭よりも繋がりが強いように感じてしまいました。

 

本気で音楽で生きていきたいのか?

ミュージックステーションで歌う前の裕哉さんを見たときの第一印象は、普通の、爽やかないい人。歌いだしたら別格でしたけどね。本を読んでいても、どこか普通の人のように感じました。父親が偉大な人だし帰国子女だしというのはありますが。尾崎豊さんも普通の人だったそうです。そんな裕哉さんの書いている文章だからなのでしょう、何だか自分も似たようなことで悩んでいたなーと思うところもあったし、感情移入してしまいます。そして悩みながらも前に進んでいく姿に励まされました。

 

父の影響が大いにあり、そして自身も音楽が好きで、物心がついた頃から自分は歌手になるんだと思っていたという裕哉さん。ですが本気で音楽をやっている人と接しているうちに、本気で音楽で生きていきたいのかと自問するようになります。また、大好きだった父への想いも、偉大な存在だけに単純に憧れや好きといった気持ちだけではなくなります。

 

そうした葛藤の中から答えを見つけていくのですが、私個人としてはこの言葉が、最近悩んでいたことが吹っ切れるものとなりました。

絶対的に正しい曲なんて存在しない。ミュージシャンが作る曲はすべて成長の過程で作る1曲でしかない。

 

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これからへの期待

なぜ音楽をやるのか。自分が尾崎豊の曲を歌う理由とは。そして自分の音楽とは。ものすごく深く考えていて、そして意義を見出していって、やはり彼は単に尾崎豊の息子で声が似ているというだけでなく、ミュージシャンだなと思いました。

私も尾崎豊さんの曲は大好きです。でも実は、リアルタイムで見た記憶はありません。尾崎豊さんの命日は1992年4月25日。現在私は30代ですが、まだ10歳にもなってないときなので、テレビで見たかも知れないけど覚えてない。尾崎裕哉さんの声、尾崎豊さんに似てるなとは思ったものの、厳密に言えば、尾崎豊さんが最高の歌を歌ったらこんな感じなんだろうなという私の中のイメージにリンクするものがあった、というような感覚でした。

 

私自身この先、尾崎豊さんの歌っている歌を聴いた回数よりも、尾崎裕哉さんの曲を聴く回数の方が多くなるかも知れないし、彼は実力者なのでぜひともそうなってほしいなと思います。

 

尾崎裕哉さんの感動的な音楽がもっと聴きたいです。

 

二世

 

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